ビジネスモデル・市場環境

市場規模

昨今の競争環境の激化、グローバル市場への進出、急速なテクノロジーの変化への対応等で、テクノプロ・グループがサービスをご提供するお客様からの要請が高まっています。私たちテクノプロ・グループは、足元の景況感や商品の販売状況に直結する生産現場でのサービスのご提供ではなく、将来や近未来の企業の生命線ともいえる技術開発や研究開発を対象とすることがほとんどで、企業の研究活動への投資との関係性が高い事業と言えます。研究開発投資の伸長に伴い、テクノプロ・グループの技術者に対するお客様からの要請も日々、増加を続けています。

技術系人材サービスの市場規模

日本の人材派遣市場は全体で6.6兆円※1、そのうち技術者や研究者などの技術者派遣市場は約1.7兆円※2と推計されます。当社グループは、技術サービス業界で最大規模を誇ります。

※1、※2 厚生労働省「労働者派遣事業報告書の集計結果」、「労働者派遣事業の平成29年6月1日現在の状況」より算出

技術者派遣市場 上位5社

順位 企業名 売上高(百万円) シェア
1位 テクノプロ・グループ(連結) 116,529 6.9%
2位 メイテック(連結) 93,618 5.5%
3位 アウトソーシング(国内技術系) 51,264 3.0%
4位 フォーラムエンジニアリング 34,500 2.0%
5位 トラスト・テック(技術系領域) 33,573 2.0%

※データ出所:矢野経済研究所、各社公表資料をもとに当社算出・作成

出典:「エンジニアの働き方と仕事の満足度」調査 当社調べ

また当社グループは人材派遣以外に、受託契約などによるアウトソース需要も獲得しています。日本の情報サービス産業は全体で16兆円規模であり、受託開発はその外注費分だけでも6兆円の大きな市場です※。当社グループの調べによると、ITエンジニアの4人に1人は客先に常駐して勤務しており、技術者派遣市場以外にも技術人材によるサービスの潜在市場は広いと当社では考えています。

経済産業省「平成30年特定サービス産業実態調査」

IT分野における人材不足の顕著化

技術革新のスピードが上がっている自動車やIT分野における技術者不足は、特に顕著であり、AI、IoT、ロボットに加え電気自動車(EV)や自動運転、省エネなどの分野で投資の拡大が続いています。一方で、経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、IT人材の供給は2019年にピークを迎え、2030年には中位シナリオでも59万人のIT人材が不足するとの推計がされています。
IT技術者が全体の約50%にも及ぶテクノプロ・グループにとって、IT人材の不足は大きな課題であると同時に、事業成長の分野であると考えています。

IT人材の不足規模に関する予測

※出典:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果

日本の雇用慣行と労働市場のミスマッチ

技術人材サービスへの需要のもう一つの背景として、日本の労働市場のミスマッチがあります。一部、終身雇用終了を打ち出す大手企業も現れましたが、反面、多くの大企業では現在でも年功賃金・終身雇用を特徴とする、いわゆる日本型雇用制度が色濃く残る状況と言えます。若年層の賃金が相対的に低く、勤続年数が増すごとに賃金が上昇することにより、就業者にとっては、一つの企業に長期間在職するインセンティブが働きますが、中途採用の際には生産性と賃金のミスマッチが生じます。

その結果、日本の雇用市場は流動性が低く、国際競争力の低下が懸念されるだけでなく、キャリアチェンジをしたい就業者から見ても、転職のリスクが大きいことが障害となって十分に力を発揮できない状況があります。

当社では、技術者派遣によって個人が転職のリスクを負うことなく、スキルや経験が最も活かされるポジションへの最適配置を実現し、技術者の知識とスキルを最大限に発揮することで企業の国際競争力向上に貢献できると考えています。

  • 年功賃金型賃金カーブと、労働生産性に見合う賃金カーブ(1時間当たり)

    ※出所:三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部『エクイティリサーチ転載レポート』2017年5月1日
    (注)厚生労働省『賃金構造基本統計調査』、永沼・西岡(2014)等より三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成
    年齢別の労働生産性を推計した上で、賃金が生産性に比例し、人件費総額が変わらないような水準の賃金を試算することで、労働生産性に見合う賃金カーブを得た。年齢別生産性は、永沼・西岡(2014)『わが国における賃金変動の背景:年功賃金と労働者の高齢化の影響』の推計値を元に試算した。
  • 従業員規模別大卒求人倍率

    ※出典:リクルートワークス研究所『第35回ワークス大卒求人倍率調査』

技術人材不足の深刻化と日本の技術職の抱える問題

技術人材の不足は深刻化していますが、日本の技術者の処遇は海外と比較して相対的に低い状態が続いており、需給のミスマッチの要因となっています。テクノプロ・グループが、STEM人材を専門に研究する同志社大学中田善文教授に依頼して実施した調査によると、2016年時点で日本の技術人材の給与は米国の5割から6割と低い水準にあります。国内の職業間の相対的な処遇で比較しても、米国における技術者の給与水準は通信機器組立工の2.5から2.8倍であるのに対し、日本では1.3から1.8倍に留まっています。日本型雇用制度は職種別賃金でないため、人材不足でも特定の職種の賃金だけを上げることは難しく、このことが不足する技術者の処遇改善を遅らせ、人材不足を招いている一つの背景と考えられます。こういった意味から、プロフェッショナルの労働市場を確立し市場価値を向上させることで、技術人材不足の解消に貢献する役割も技術者派遣には期待されています。

購買力平価で計算した職種別年収の日米比較[2016年時点]

(指数:米国=100)

職種 指数
医師 54
部長 97
課長 140
高等学校教員 125
デザイナー 74
薬剤師 43
技術者(士) 60
SE 61
プログラマー 49
保険外交員 63
臨床検査技師 94
看護師 71
販売店員 66
パン・生洋菓子製造工 124
用務員 91
給仕従業員 122
通信機器組立工 94
調理師 122
理容・美容師 95

※出典:「エンジニア給与の日米比較調査」報告

通信機器組立工の年収を100とした場合の職種別年収指数の日米比較[2016年時点]

(指数:通信機器組立工=100)

職種 日本 米国
医師 332 583
部長 268 261
課長 381 257
高等学校教員 205 154
デザイナー 136 172
薬剤師 168 367
技術者(士) 177 278
SE 170 265
プログラマー 129 246
保険外交員 124 186
臨床検査技師 145 145
看護師 148 197
販売店員 102 146
パン・生洋菓子製造工 99 75
用務員 89 92
給仕従業員 92 71
通信機器組立工 100 100
調理師 105 81
理容・美容師 91 91

※出典:「エンジニア給与の日米比較調査」報告

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